住宅改修費の支給とは?介護保険のまめ知識
歩くのも大変なお年寄りが家で生活を送る際
廊下に手すりがないからつけたい
段差があって転びそうだからなくしたい
トイレを洋式にしたい
扉を引戸にしたい
そんな時は、業者さんを呼んで工事するしかありません。そういうお年寄りが家で生活を送る上で必要な工事は
上限20万円までは、補助が出ます。
1割り負担で、18万円返ってきます。
福祉用具購入費のように、一旦全額支払い、あとで9割戻ってくる方法が一般的です。
この制度も介護保険を申請し、要支援1以上の認定が下りた方に限ります。
まず、担当のケアマネージャーと本人、家族と工務店で話し合い、住宅改修の必要性を検討した上で、工事の計画を立てます。
そして役所に許可してもらい、工事が出来ます。
いきなり工事をして、補助金くださいと言っても貰えません。
注意しましょう。
ケアマネが住宅改修の理由書を書き、その他書類をもって、自治体に相談に行きます。
役所の職員が、その内容を精査し、許可を出します。
それまで約2週間ほどかかります。
許可が下りたら、ようやく工事がスタートできるのです。
経験上、1番利用する頻度が高いのは手すりの取り付けです。
以前福祉用具貸与や福祉用具購入費で手すりについては説明しましたが、工事で取り付けてもいいのです。
このあたりは担当ケアマネとよく相談してください。
介護保険制度の原則は、本人と家族で、数ある選択肢の中から、本人が自立できるのは、どのようなサービスが必要なのか、自身で選択してもらうことです。
手すりひとつにしてもそうです。
例えば、トイレ
多目的トイレ(今、例え話に利用していいのかなぁ・・・)に付いている手すりのように、家のトイレにも、工事でしっかりとした手すりを設置するのか。
それともレンタルで取り外し可能な手すりを設置するのか?
はたまた、トイレに行かなくてもいいから、ポータブルトイレでやってもらおう。
その他でもトイレだけでもたくさんの選択肢があるのです。
他にはお風呂
工事でしっかりとしてものを付けるか。または福祉用具購入費で手すりを設置し、転ばないように入浴用の椅子、浴槽台を設置するか。または手すりだけは工事で設置するか?
いや、家のお風呂は無理だから、デイサービスで入れてもらおう。
お風呂に入ってもらうだけでも、いろいろな選択肢があるのです。
それではこれらの事をふまえて、よし子さんに合う住宅改修の例をあげてみたいと思います。
まずよし子さんはトイレが間に合わない為、自室からトイレまでの廊下に手すりを付けてもらいます。これは長い手すりをレンタルで設置するのは難しいためです。
そして、可能ならお風呂のところまで、手すりを設置してもらいます。玄関までの廊下に手すりを設置すれば、廊下での転倒はかなり減るでしょう。
トイレにも立ち上がるための手すりを設置し、お風呂にもつかまる手すりを設置してもらいます。
他にもありますが、20万円まで9割返ってくるという制限があります。
もちろん、100万円以上の工事をして、その中の20万円が対象になり、82万円で工事することも出来ます。
段差の解消工事はお金がかかるので、介護保険をして、要支援以上の認定がある方は、住宅改修の制度を使った方がお得です。